具体的な設定例
天の川をクリアに捉える設定(焦点距離24mmの場合)
シャッタースピード | 20秒 |
F値 | f/2.8 |
ISO | ISO1600〜3200 |
天の川が暗い場所で撮影(焦点距離16mmの場合)
シャッタースピード | 20秒 |
F値 | f/2.8 |
ISO | ISO3200 |
高山などでの天の川撮影(焦点距離50mmの場合)
シャッタースピード | 10秒 |
F値 | f/2.8 |
ISO | ISO1600 |
天の川の撮影は、星空を美しく捉えるための挑戦的な撮影ですが、適切な設定を行うことで素晴らしい写真を得ることができます。以下に天の川を撮影するための基本的な設定をまとめました。
1. 天の川撮影の基本設定
●シャッタースピード: 10〜20秒
→ 天の川の撮影では、星が線状に流れないようにするために、シャッタースピードを比較的短めに設定します。
※一般的に、500ルールという法則がよく使われます。
500ルールとは、シャッタースピード(秒) = 500 ÷ 焦点距離(mm)という式で、星の軌跡がブレないようにするための目安です。
<例>24mmのレンズなら、500 ÷ 24 ≈ 20秒が目安です。
●F値: f/2.8〜f/4
→ 明るいレンズを使用して、なるべく多くの光を取り込むことが大切です。広角レンズで絞りを開放(f/2.8など)に設定すると、星が鮮明に写ります。暗い場所では、f/4に絞っても良いですが、星の細部が少しぼやけることがあります。
●ISO値: ISO1600〜3200
→ 天の川のような暗い場所では、高いISO設定を使用して感度を上げます。ただし、ISOを上げすぎるとノイズが増えるので、できるだけノイズを抑えるためにISO1600〜3200の範囲に設定します。
暗い空や遠くの天の川が見える場合、ISO3200まで上げても良いですが、ノイズが気になる場合はISO1600で調整します。
2. 天の川撮影のポイント
三脚を使用
天の川のような長時間露光が必要な撮影では、必ず三脚を使用しましょう。手持ちでの撮影はブレてしまいます。
リモートシャッターまたはセルフタイマー
シャッターボタンを押すことでカメラが揺れてしまうため、リモートシャッターやセルフタイマーを使って撮影します。
マニュアルフォーカス
星空撮影ではオートフォーカスが効かないことが多いため、マニュアルフォーカスを使って遠くの星や天の川にピントを合わせます。無限遠に設定すると良いでしょう。
光害の少ない場所を選ぶ
天の川を鮮明に撮影するためには、街灯や人工光の影響を受けない場所を選ぶことが重要です。光害の少ない場所に行くことで、よりクリアな星空が撮れます。
RAW形式で撮影
撮影後の編集を考慮して、RAW形式で撮影することをおすすめします。RAWで撮影することで、後で露出やホワイトバランスの調整がしやすくなります。
3. 天の川の撮影後の調整
撮影した写真を確認して、星が線状に流れていないかをチェックします。もし流れが出ていた場合は、シャッタースピードを短くするか、焦点距離を変更して再度撮影します。
暗い部分が十分に写っていない場合は、ISOを少し上げて再度撮影することも検討しましょう。
天の川の撮影は、暗い環境での挑戦的な作業ですが、正しい設定と工夫をすれば、素晴らしい星空の写真を撮ることができます。是非、挑戦してみてください!
参考写真
ILCE-7RM3
SIGMA 14-24mm F2.8 DGDN Art [ソニーE用]
F2.8 15sec ISO6400
ILCE-7RM3
SIGMA 14-24mm F2.8 DGDN Art [ソニーE用]
F2.8 15sec ISO3200
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